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血液内科

伊勢原近くの血液内科ならご相談ください

伊勢原近くの血液内科ならご相談ください血液内科は、消化器内科や呼吸器内科などと比べると、何を診療する診療科なのか、分かりにくいかもしれません。特に、大きな病院ではなく、クリニックではどのような治療を受けられるのか、イメージにしにくいこともあるでしょう。当院では、血液内科として、鉄欠乏性貧血を中心とした貧血、健康診断で赤血球や白血球、血小板が多すぎる/少なすぎると指摘された方の検査、治療を行っています。基本的な検査をしたうえで、より高度な治療が必要な場合には連携する医療機関をご紹介します。まずはお気軽にご相談ください。


血液内科で対応する症状


血液内科で対応する病気

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血は、体内の鉄分が不足して十分な赤血球が作れない状態です。主な症状は、疲労感や息切れ、めまい、顔色の悪さです。また、鉄欠乏に特徴的な症状として爪が薄くなってスプーン上にへこんだり(スプーンネイル)、氷など食事以外のものを食べたくなる(異食症)などがあります。
特に女性や成長期の子どもに多く見られます。原因には鉄分の不足や月経などによる出血が関係しており、治療には鉄剤の摂取や鉄分を含む食事を推奨します。また、胃や腸の病変からの出血、婦人科の病気が原因となることもあり、鉄が足りなくなった原因検索も重要になります。

溶血性貧血

溶血性貧血は、赤血球が異常に早く壊されることで発症する貧血です。自己免疫反応や遺伝、感染症が原因となり、疲労、息切れ、黄疸が主な症状です。治療は原因に応じて異なりますが、最も多い自己免疫性溶血性貧血の場合は、ステロイド薬や免疫抑制剤の投与、脾臓の摘出が検討されます。

再生不良性貧血

再生不良性貧血は、骨髄での血液細胞の生成が著しく低下することで起こる病気です。貧血のほか、出血や感染症のリスクが高まります。自己免疫反応や薬剤、放射線が原因となり、治療にはステロイドや免疫抑制剤、トロンボポエチン受容体作動薬の投与、重症な場合は骨髄移植などの造血幹細胞移植が検討されます。

巨赤芽球性貧血

巨赤芽球性貧血は、ビタミンB12や葉酸の欠乏によって赤血球が異常に大きくなる貧血です。疲労感や息切れ、口内炎・舌炎、手足のしびれなどが見られ、ビタミンB12や葉酸の補充が必要です。

悪性貧血

悪性貧血は、巨赤芽球性貧血の中でも、胃粘膜から分泌される内因子(ビタミンB12 の吸収に必要)に対する抗体ができることでビタミンB12が欠乏し、赤血球を十分に作れなくなる貧血のことをいいます。疲労感や息切れ、口内炎・舌炎、手足のしびれなどが症状で、ビタミンB12の補充療法を行います。

多血症

血液検査で、赤血球が異常に増加することをいいます。血液がドロドロになり血流が悪くなり心筋梗塞や脳梗塞などの血栓のリスクが高まる病気です。下記の種類に分類されます。

二次性多血症(赤血球増多症)

骨髄の異常ではない原因で、赤血球が異常に増加することです。心疾患、肺疾患、睡眠時無呼吸症候群、喫煙などが原因となります。まずは、原疾患の治療を行います。

真性多血症(赤血球増多症)

真性多血症は、骨髄の異常によって赤血球が過剰に作られる病気です。瀉血やアスピリンなどの抗血小板薬、ヒドロキシカルバミドという抗がん剤などが使われます。

相対的多血症・ストレス多血症(赤血球増多症)

体内の赤血球の数は正常ですが、血液中の水分が減少することで、血液検査で見かけ上増多します(血液検査では1μlあたりの赤血球の数が表示されます)。ストレス、肥満、喫煙などが原因となります。治療は生活習慣の改善です。

本態性血小板血症

本態性血小板血症は、血小板が過剰に生成される病気です。血栓や出血のリスクがあり、治療にはアスピリンなどの抗血小板薬や、ヒドロキシカルバミドという抗がん剤やアナグリリドなどで血小板数を減らす薬物療法が使われます。

骨髄線維症

骨髄に線維が増殖し、正常な血液細胞が作られなくなる病気です。脾臓が腫れたり(脾腫)、貧血になります。脾腫や貧血を改善するため、JAK阻害剤を内服したり、高リスクの場合は造血幹細胞移植などの骨髄移植を検討します。

原発性マクログロブリン血症

異常な免疫グロブリン(M蛋白)が増加し、血流障害を引き起こす病気です。異常な免疫グロブリンが増える病気は他にもありますが、この病気の場合はIgMが増えることが特徴です。抗がん剤や分子標的薬を治療に用います。

急性骨髄性白血病

骨髄で未熟な白血球が異常増殖する血液がんです。急速に進行し、早急な化学療法が必要です。病状によっては骨髄移植などの造血幹細胞移植が検討されます。この疾患が疑われた場合は速やかに連携する医療機関にご紹介いたします。

急性リンパ性白血病

リンパ球が急速に増加する白血病で、特に子どもに多く見られます。発熱や貧血が主な症状です。急速に進行し、早急な化学療法が必要です。病状によっては骨髄移植などの造血幹細胞移植が検討されます。この疾患が疑われた場合は早急な治療が必要なため、速やかに連携する医療機関にご紹介いたします。

慢性リンパ性白血病

リンパ球の異常増殖によって起こる血液がんです。進行が遅く無症状で、健診を契機に診断されることもあります。日本には多くなく、白人に多い白血病です。無治療経過観察とする場合も多いです。治療が必要な際は化学療法や分子標的薬の投与を行います。

慢性骨髄性白血病

フィラデルフィア染色体(BCR-ABL1融合遺伝子)により異常に白血球増える血液がんです。進行が遅く、健診でみつかることの多い白血病です。治療は分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害剤が非常に有効です。

多発性骨髄腫および類縁疾患

形質細胞が骨髄で異常増殖する病気で、骨が脆くなり、貧血や腎障害、高カルシウム血症が現れます。無症状の場合もあり、その際は無治療経過観察が可能な場合があります。治療は分子標的薬や免疫調節薬などが中心です。

悪性リンパ腫

リンパ球の異常増殖によってリンパ組織に腫瘍ができる病気です。化学療法や分子標的薬、放射線治療が必要です。低悪性度の悪性リンパ腫は無治療経過観察が可能な場合があります。

骨髄異形成症候群

骨髄で血液細胞が正常に作れなくなる病気です。貧血や出血が起こり、急性白血病に進行することもあります。低リスクに場合は無治療経過観察が可能なこともあります。高リスクの場合はアザシチジンという抗がん剤、骨髄移植などの造血幹細胞移植が検討されます。

意義不明の単クローン性ガンマグロブリン血症(MGUS)

血液中に異常な免疫グロブリン(M蛋白)が検出されるのみの状態です。診断されたとしても治療の必要はなく、経過観察となります。しかし、多発性骨髄腫などに移行することがあり、定期的な検査が推奨されます。

血友病

血液が正常に凝固しない遺伝性疾患で、出血が止まりにくくなる状態です。多くが遺伝的な要因で生まれつきの病気です。一部後天性に発症することもあり、自己免疫が原因といわれています。凝固因子の補充療法が必要で、後天性の場合はステロイドや免疫抑制剤の投与も行います。

特発性血小板減少性紫斑病

自分の免疫が血小板を攻撃してしまい、血液中の血小板が少なくなってしまう病気です。出血や血がとまりにくかったり、紫斑(皮膚の紫色のあざ)が見られます。ステロイドやトロンボポエチン受容体作動薬などの投与、脾臓摘出が検討されます。

血栓性血小板減少性紫斑病

血小板が減少し、全身に血栓が形成され発熱、腎障害、精神異常、血小板減少、貧血を呈する重篤な疾患です。早急な対応、血漿交換が治療に必要であり、この疾患が疑われた場合は、速やかに連携する医療機関にご紹介いたします。

血球貪食症候群

マクロファージという免疫細胞が何らかの原因で異常に活性化し、自分の血液細胞を食べてしまう(貪食)ことで起こる病気です。発熱や血球減少が症状で、ステロイドや免疫抑制剤の投与、場合によっては抗がん剤治療を行います。

慢性活動性EBウイルス感染症

EBウイルスは、唾液を介して幼少期に感染し多くは無症状ですが、生涯体内に潜伏感染しているウィルスです。通常はリンパ球のうちB細胞に感染しますが、稀にT細胞やNK細胞に感染することがあり、その結果慢性活動性EBウィルス感染症を発症します。発熱や倦怠感、リンパ節腫脹、肝障害、皮疹などが出現し、自然軽快と再燃を繰り返します。急に病状が悪化し、血球貪食症候群や多臓器不全となることや、悪性リンパ腫へ移行することがあります。ステロイドや免疫抑制剤、抗がん剤治療が行われ、根治には骨髄移植などの造血幹細胞移植が必要です。

好酸球増多症候群

アレルギーや膠原病などの好酸球増多をきたす二時的な原因を認めずに、好酸球が異常増加し、臓器に障害を与える病気です。主にステロイドで治療します。